公開サロン記事

塗って美肌?ビタミンCローション

この記事は、有料オンラインサロン過去記事(シーズン1~3)の公開版です。

塗って美肌?ビタミンCローション

 

元は「ニキビ対策」として書いた2つの記事を、1つにしたものです。

内容は、ニキビ対策の元記事と同じです。

ビタミンCを塗って、お肌の色々を改善、というお話です。

 

 

ビタミンCのローション?

 

ビタミンCを皮膚に塗る、というのはいつも連呼している「コラーゲンの原料は、タンパク質とビタミンC」という事に関連します。

例えば、真皮の約7割が「コラーゲン」で出来ています

コラーゲンが新しく丈夫なら、肌も健康な状態を維持しやすくなります。

 

逆に、コラーゲンの材料が足りず、作り替えられないままなら、どんどん劣化していきます。

つまり、肌も劣化していきます。

 

このコラーゲンが劣化せず、常に新しく丈夫な状態でいるためには、タンパク質とビタミンCが欠かせません

肌が健康的かどうか?は、ビタミンCが足りているかどうか、が強く関係します。

 

そして、外から直接塗れば、肌にすぐ効くよね?というのが、このビタミンCのローションです。

 

真皮の約7割がコラーゲン。
コラーゲンの材料は、タンパク質とビタミンC。

 

 

 

ビタミンC・・・の前に!

 

シロウトさんの場合は、ここで頭の中が「ビタミンC」で一杯になります。

しかし、ビタミンCよりもタンパク質の方が重要度が高い事を思い出してみましょう。

 

タンパク質は、コラーゲンの直接的な材料になるだけでなく、それを作り出すための「代謝酵素」の材料でもあります

そして、コラーゲンを作り出すにも「エネルギー(ATP)」が必要です。

このエネルギーを効率よく作り出す「ミトコンドリア」自体も、タンパク質で出来ています

 

ビタミンCの前に、タンパク質が必要です。

つまり、肉、卵、ホエイプロテインの摂取が非常に大切です。

この「高タンパク」を無視したまま、ビタミンCだけを摂っても、肌は健康的になりません。

 

ビタミンCの前に、高タンパク!

 

 

塗る前に!

 

そして、「塗る」よりも大切なのは、口からビタミンCを摂る事です

その口から摂るビタミンCも、大量に必要です。

 

私達の殆どは、何十年もの間、「糖質まみれ」の食事で生きてきました。

このため、糖質と高インスリンによって、身体はボロボロです。

これを修復するために、ビタミンCが必要です。

他の体内でビタミンCを合成できる哺乳類から計算すると、通常でもビタミンCは1日3000mgは最低でも必要です。

しかし、「糖質まみれ」の食生活をしてきた私達の場合は、最低でも1日4000mgを摂る必要があります

 

「維持の分」と「治す分」の両方が必要です。

 

ビタミンCを塗るだけでなく、サプリで口からも摂取!

 

 

そのままでは浸透しない

 

とはいえ、ビタミンCそのままでは、あまり肌に浸透しません

というのも、私達の細胞を包んでいる「細胞膜」は、「脂質二重膜」という構造をしています。

つまり、大部分が「アブラ」でできています。

このため、水溶性ビタミンの1種類である「ビタミンC」は、肌の細胞膜で弾かれてしまいます。

つまり、ビタミン C を含むローション等を肌に塗っても、細胞の中まではあまり浸透しません。

塗る場合は、浸透性を高めたものが効果的です。

 

 

浸透性が高くなった!

 

最初は、ビタミンCの一部を「リン酸エステル結合」させたリン酸L-アスコルビルナトリウムという「安定型ビタミンC誘導体」が開発されました。

この「リン酸」部分がビタミンCの安定を高めると同時に、肌に入るためのパスポートのような役割をしています。

この技術により、ビタミンCは皮膚に大量に吸収されるようになりました。

皮膚に吸収された安定型ビタミンC誘導体は表皮内酸性フォスファターゼにより加水分解され細胞内でビタミンCとなりその作用を発揮します。

 

ご安心ください。

細かい名前は、特に覚える必要はありません

 

後に、覚えておくべき2つのビタミンC誘導体を説明しますので、覚えるならそちらにしておきましょう。

このビタミンC誘導体は、はじめ、1940年代に食品添加物として利用されはじめました。

そして、1960年代には美容目的に使用されるようになり色素沈着抑制、ニキビなどに使用されるようになりました。

 

 

ビタミンCローションの効果は?

 

これは、「ビタミンCの効果そのもの」です。

具体的には、シミ、シワ対策、美顔・美白効果、保湿効果などがあります。

ニキビ肌に使えば、ニキビができにくくなり、その痕(あと)も消えやすくなります。

個別に説明していきます。

 

(1)シミ・クスミの改善

 

ビタミンCは、表皮のメラニンを多く持っている有棘細胞に働きかけて、メラニンを脱色還元、薄くします

これにより既にあるシミ・クスミを改善する効果があります。

また、ビタミンCは、メラニン産生細胞のメラニン合成を阻害する作用もあります。

これにより、新しいシミ・クスミも作りにくくしてくれます

 

(2)コラーゲン分解を抑制

 

ビタミンCの持つ「抗酸化作用(活性酸素除去、還元作用)」により、コラーゲン分解も抑制する他、ニキビや様々な皮膚の炎症を鎮静化します。

 

 

(3)アクネ菌由来の活性酸素を除去

 

アクネ菌(Propionibacterium acnes)は、「プロポルフィリン」という物質を作ります。

アクネ菌が、この「プロポルフィリン」を私達の肌の表面にばら撒いています。

これに紫外線があたると、「一重項酸素」という活性酸素が発生します。

これが、紫外線が当たるとニキビが悪化する仕組みです。

ニキビの多い人の肌にはアクネ菌とポルフィリンが多い、という事です。

 

ビタミンCは、「還元性」を持ち、活性酸素を除去するため、このアクネ菌由来の活性酸素も減らしてくれます

これによって、ニキビになりづらくなります。

 

(4)紫外線のダメージ軽減・回復促進

 

ビタミンCは、紫外線自体によって生じた活性酸素も、無毒化します

アクネ菌がいなくても、私達の肌は紫外線でダメージを受けます。

ビタミンCは、活性酸素を減らす事で、その紫外線自体のダメージも軽減し、回復を促進てくれます。

 

また、紫外線によって「コラーゲンを減少させる酵素(コラゲナーゼ,ヒアルロニダーゼ)」活性が高まります。

ビタミンCはこの「コラーゲンを減少させる酵素」を抑える作用も持ちます

 

 

(6)保湿

 

上記のように、ビタミンCは紫外線対策になります。

これは間接的に保湿効果を及ぼします。

ビタミンCが、紫外線によって表皮内に生じたスクワレンパーオキサイド(活性酸素の一種)を無毒化します。

これによって、TEWL(経表皮的水分喪失量)の増加を防ぎ、肌の水分減少を防ぎます。

つまり、間接的な保湿効果を及ぼします

 

(7)肌のハリを保つ

 

ビタミンCはコラーゲンの材料です。

このため、ビタミンCの摂取で、コラーゲンの生成・合成が促進されます

これのよって、肌のハリを保ったり、取り戻せたりします。

また、シワの予防になったり、傷痕やニキビ痕の修復を早める効果もあります。

 

 

 

ニキビへの効果は?

 

上記の効果を見れば分かるように、ビタミンCローションは、化膿しているようなニキビを積極的に治すような薬ではありません。

しかし、コラーゲンの生成促進作用及びメラニンの着色防止作用などによってニキビの傷痕の修復や色素沈着が残るのを防ぐ効果はあります。

消炎作用もありますので、現在あるニキビが悪化するのを防ぎます

つまり、悪化と後遺症を防ぐのが、ビタミンCローションです。

 

 

振り返り

 

さて、ここまでは、効果などについて説明しました。

ビタミンCローションには
・優れた美白・美肌効果
・肌に浸透したビタミンC誘導体がメラニン色素の生成を抑制、色素沈着を防ぐ
・シミやソバカスを薄くする
・肌に大切なコラーゲンを増やす

などの効果が有ると言われています。

ニキビ対策としては、抗炎症作用、皮脂分泌抑制作用があります。

 

 

簡単な使用法

 

洗顔後に、化粧水と同様に適量を皮膚に塗ります。

朝・晩の一日2回程度の塗布で十分な効果が得られます。

他の化粧品(乳液や栄養クリームなど)を併用する必要はありません。

 

どうしても、アレコレ、塗りたいという方もいる事でしょう。

市販の化粧品関連は、消毒薬や洗剤まみれです。

塗れば塗るほど、治りはイマイチになります。

 

が、一応、アレコレ塗りたい方向けに順番を書いておきます。

基本的に洗顔の後、化粧水を付ける前に塗ります

その後、化粧水、乳液、美容液の順に塗ります

 

繰り返しになりますが、塗れば塗る程、それらが効果を謳っている「美肌」などから遠ざかっていきます。

化粧水、乳液、美容液も、「消毒薬」や「洗剤」まみれですから・・・。

 

ニキビや気になる部分的に、ビタミンCローションを用いたコットンパックをするのも効果がある、という説もあります(実際の効果は検証されておらず、定かではありません)。

皮膚に刺激を感じるような場合には、「余計な成分が入っていないもの」に変更しましょう。

処方されたビタミンCローションで「変更とかできないよ!」という場合は、仕方がないので、使用の回数を一日~二日おきにするといいかもしれません。

もしくは、一旦、使用を中止し、処方した医師に相談しましょう。

製品によっては、冷所保存の必要があるので、ご注意ください。

 

 

ビタミンC誘導体

 

ビタミンCが、そのままでは「塗るもの」としては「弱点」がある事は、前記事で説明した通りです。

「塗るもの」としてのビタミンCには、下記のような「弱点」があります。

・安定性が低くて空気に触れると酸化しやすい。
・水に溶かすと活性を失う。
・ビタミンCを外用しても皮膚から吸収されにくい

 

また、ビタミンCを内服した場合も、急速に吸収されて、一時的に血中ビタミンC濃度がある程度高まるが、 その大半が尿としてすぐ排泄されてしまうため持続性がありません

 

皮膚に塗った場合にも、酸化しやすさや、水に溶かした時の失活があるので、やはり持続性がありません

このため、皮膚への効果を得るためには、いかに皮膚に浸透させて、活性を持続できるかが、重要です。

そこで構造式の一部を変えて皮膚に吸収されやすくしたものがビタミンC誘導体です。

ビタミンC誘導体は、ビタミンCとは異なり容易に皮膚から吸収されます。

皮膚に吸収されてからメラニン色素に近い距離で酵素反応によってビタミンCに変化し、長時間そこに留まる性質があります

 

ただし、ビタミンC誘導体といっても、いくつか種類があります。

主に、「水溶性」、「脂溶性」、「新型」の3種類に分けると理解しやすいでしょう。

 

 

3種類のビタミンC誘導体

 

3種類のビタミンC誘導体の特徴は、下記のようになっています。

 

(1)水溶性

成分名:リン酸アスコルビルマグネシウム(APM)、アスコルビルリン酸Na(旧名:リン酸アスコルビル酸3Na)
浸透力:8倍
持続力:約12時間
即効性:高い
安定性:高い
臨床データ :多い
コメント:ローションのビタミンC誘導体は大体コレ効果がはやく、お値段がお安い「基本は水溶性」と覚えておきましょう

 

(2)脂溶性

成分名:テトライソパルミチン酸アスコビル (VCIP)
浸透力:20倍
持続力:約24時間
即効性:低い
安定性:高い
臨床データ:多い
コメント:クリームやジェルのビタミンCの誘導体。化粧品に含まれ、医療機関では殆ど調剤されない。

 

(3)新型

成分名:パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na(アプレシエ)(APPS)
浸透力:100倍
持続力:データなし
即効性:データなし
安定性:低い
臨床データ:少ない
コメント:浸透力は凄いものの、安定性が低過ぎて、実際はイマイチ。あと、お値段がお高い。水溶性の「アスコルビルリン酸Na」にパルミチン酸をくっつけて親油性を足したもの(水にも油にも溶ける)。

※:浸透力は、誘導体ではない通常のビタミンCとの対比

 

上記のように、新型はイマイチ過ぎるので、実際には、水溶性と脂溶性のものが使用されています。

 

ビタミンC誘導体の基本は、「水溶性」。

 

 

 

 

水溶性の2つの違い

 

上記のように、水溶性のビタミンC誘導体には2種類があります。

その2つの違いは、以下のようになっています。

 

(1)リン酸アスコルビルマグネシウム
即効性:より高い
刺激:弱い
価格:やや高価
保存:冷蔵で1ヶ月
コメント:お高い分、効果が高いタイプ刺激も低めで、安定性も高め
覚え方:マグネシウムのやつ

 

(2)アスコルビルリン酸ナトリウム(旧名:リン酸アスコルビル酸3Na)
即効性:やや劣る
刺激:やや強い
価格:安価
保存:常温で2ヶ月
コメント:お安い分、効果はイマイチで、やや刺激が強いのが特徴。病気治療ではなく、お肌が強く、単なる美容目的で毎日ダバダバ、お安く使いたいなら、こちら。
覚え方:ナトリウムのやつ

 

水溶性のビタミンC誘導体のうち、マグネシウムの方が、お値段が高めだけど、効果が高く、刺激も少なめ。

 

 

 

濃度は?

 

色々と嬉しい効果が盛り沢山のビタミンC誘導体。

しかし、残念ながら、濃ければ濃い程効果がある、という訳ではありません

最も適切な濃度は「至適濃度(してきのうど)」と言います。

ビタミンC誘導体の至適濃度には色々研究があります。

 

実際の一般的な化粧品の含有濃度はおよそ1%と言われています。

一方、使用によりはっきりとした効果を感じられる濃度は、一般的には3%以上と言われます。

医療用では5~6%濃度のものを、エステなどでは7%を使用することが一般的です。

逆に10%より濃くしても効果に差がなく、刺激が強くなるだけ、と言われています。

 

そのため、至適濃度の「上限」は、9〜10%とされています。

 

 

iHerbで買える?

 

買えますが、割と売り切れまくっています

チャンスを逃さないよう、ご注意ください。

基本、水溶性のものを使っておけばいいでしょう。

そして、他に保湿液だの、化粧水だの、美容液だのと、アレコレ塗るのはオススメしません。

ここでは、水溶性の値段がお高い分、効果が高い、と上で説明した「リン酸アスコルビルマグネシウム」の3つの製品をご紹介。

 

(1)ミスト状で使いやすい

 

Andalou Naturals, イルミネイティング・トナー, クレメンタイン + C, ブライトニング, 6 液量オンス (178 ml)
プロダクトコード:ADN-00246
¥1,719

(iHerbの仕様上、リンクが機能しないので、コピペはコチラ。iherb.co/kdShvfr7)

 

とっても、基本っぽいもの。私も使っています

ビタミンC誘導体は、水溶性の値段がお高い分、効果が高い、と上で説明した「リン酸アスコルビルマグネシウム」

サラッとした液体状。ただ、「最近のロットでは泡立つ」などのコメントが複数あり、ご注意。

 

(2)夜、寝る前にクリーム状のものを塗りたい人向け

 

Andalou Naturals, 輝きのナイトクリーム、 紫ニンジン+ C、 1.7液量オンス (50 ml)
プロダクトコード: ADN-00250
¥3,095

(iHerbの仕様上、リンクが機能しないので、コピペはコチラ。iherb.co/kYk19xsL)

 

こちらはクリーム状。「ナイトクリーム」とあるように、寝る前向け

 

 

(3)毎日、ダバダバ使いたい人向け

 

Beauty Without Cruelty, フェイシャルトナー, バランシング, 8.5 fl oz (250 ml)
プロダクトコード: BWC-45410
¥878

(iHerbの仕様上、リンクが機能しないので、コピペはコチラ。iherb.co/eHYZAXd3)

 

サラッとした液体状。とにかくお安い。でも、ビタミンC誘導体は、上2つと同じ、水溶性の値段がお高い分、効果が高い、と上で説明した「リン酸アスコルビルマグネシウム」

 

 

 

まとめ

 

ビタミンC誘導体の外用は、ニキビ対策、紫外線対策、アンチエイジング対策と、嬉しい効果が盛り沢山の成分です。

美肌に最も有効な成分の1つです。

皮膚科で使われているビタミンC誘導体の外用薬や、海外のものは、配合量が多かったり、濃度の高く、そこらの国内販売されているものとは効果が違います。

 

以上、ビタミンCローション、でした。

ABOUT ME
医師水野
内科の医師。2003年に医師免許取得(医籍登録)。 両親とも糖尿病家系。2度肥満だった自らの体の劇的な変化をきっかけに、糖質制限を中心とした治療を開始。 その後、糖質オフやビタミン・ミネラルなどの情報をブログ、Facebook、Twitterや、講演会などで発信。 監修本「糖質オフ大全科 (主婦の友社)」が中国でミリオンセラーに。 著書は「糖尿病の真実~なぜ患者は増え続けるのか~ (光文社新書)」「1年で14キロ痩せた医師が教える 医学的に内臓脂肪を落とす方法(エクスナレッジ)」「薬に頼らず血糖値を下げる方法(アチーブメント出版)」、など。