1型糖尿病かどうか、
SPIDDM(=LADA)かどうか、
これを見分けるのが
GAD抗体。
GAD抗体が陽性なら
1型化のリスク、もしくは
既に1型糖尿病の可能性があります。
このGAD抗体自体が何をしているかの
詳細は全世界でも、まだ分かっていません。
しかし、自分の膵臓の酵素に対するこの抗体がある、
という事は、自分の免疫系が自分の膵臓を攻撃してしまっている、
という目安になります。
このため
GAD抗体がある
↓
自分で自分の膵臓を攻撃
↓
膵臓のβ細胞が死んでいく
↓
インスリンが出せなくなる
といった流れで考えられています。
GAD抗体は、
「時間が経つと勝手に消える」
と言われています。
これは
膵臓の攻撃相手となる細胞などが全滅したために
相手がいなくなって抗体が消える
という事でした。
ですので、通常は
インスリンが全く出ない状態
になると、GAD抗体が消えます。
ですが、逆に
インスリンがまだ出せる状態で
GAD抗体を消せれば
SPIDDM(=LADA)の場合の
進行を止められる可能性があります。
そんな事ができるのでしょうか?
何例かできました。
GAD抗体は消せる可能性があります。
このためにする事は2つ。
・糖質オフ
・IPDの内服
糖質をガンガン摂っていては、
膵臓に負担をかけ続けますし
免疫系もどんどん狂っていきます。
糖質オフは必須です。
IPD(アイピーディー)は聞き慣れないと思います。
これが抗体を下げるのに効く、というのは
新井圭輔先生に教えて頂きました。
新井先生、ありがとうございます!
このIPDは、
アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、気管支喘息
に保険適用がある薬です。
添付文書
http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/4490016M1023_1_11/
インタビューフォーム
http://www.info.pmda.go.jp/go/interview/1/400107_4490016M1023_1_04B_1F
成人の場合、100mgカプセルを1日3回。
「適宜増減」可能な薬ですので、1日6カプセルまで増量できます。
で、これを内服で
GAD抗体が低下したり、陰性化した症例があります。
1日3カプセルだと半数、
6カプセルだとかなりの確率で
GAD抗体が下がります。
抗インスリン抗体も
糖質オフとIPDで
低下している事例があります。
(まだ陰性化した例はありません)
以上、GAD抗体が消える日、でした。