先生、活性炭を飲むのって、どうなんですか?
今回は、そんな質問への回答です。
活性炭。
名前自体は、殆どの人が聞いた事があるかと思います。水道水のフィルター、冷蔵庫の匂い取り、などなど。有害物質を除去する感じで身の回りで使われています。
で、実はコレ、保険適応のある処方薬もあるんです。見た目は完全に「真っ黒」です。粉状のものか、カプセルのものもあります。
他人に勧める・説明するものは、なるべく自分で試す派な私は、このタイプの薬も、実際に飲みました。思いっきり「炭」でした。口の中で、ジャリジャリいいます。ジャリっジャリです。完全に「炭」です。当然、溶けません。
薬の名前としては「クレメジン」が先発品で、後発品は「球形吸着炭(メーカー名)」となっています。このように、思いっきり「炭」と、名前にも入っています。
で、何に使う薬か?というと、腎不全の方向けの薬です。
腎不全では毒素が尿に出せなくなっています。これを活性炭で吸着しよう、というのがこの薬のコンセプトです。これは、添付文書の「薬効薬理」の部分にそのまま書いてあります。
薬効薬理(クレメジン)
「本剤は,内服により慢性腎不全における尿毒症毒素を消化管内で吸着し,便とともに排泄されることにより,尿毒症症状の改善や透析導入を遅らせる効果をもたらす.」
で、実際に患者さんに内服してもらうと、そこそこ効いてくれる感じです。難点は、やはり飲みづらい事。
活性炭のサプリは?
あとは、処方薬ではなく、サプリメント的な感じで飲んでもよいのか?という質問がありました。良いと思います。ただ、モノがピンキリなので、選びましょう。樋口さん、という方が開発した「純炭」というのは、炭系サプリメントの中でも信頼できるものの1つ。
樋口さんは、何と、腎性貧血を改善する「エポジン」の開発に携わっていた方です。
樋口社長のプロフィール
今でもこの系統の薬は非常に重要で、他では代用できない薬です。その最初の薬を世に出すのに関わったのが樋口さんです。私の患者さんでも腎性貧血でこの系統の薬に救われた患者さんも多いです。
樋口さんが上記のクレメジンについて説明している記事もあります。
純炭社長が解説「クレメジンについての正しい知識を!」
一度、この製品のサンプルも頂いた事があります。粉末タイプ、錠剤タイプ、カプセルタイプなど、各剤型がありました。(写真がイマイチなのは2017年当時のiPhone撮影なのでご容赦ください)
という事で、炭を飲んでみたいな、という方への回答でした。
利益相反:このサンプルを一度頂いたのみです。その他、金銭・サービス含め、いかなるものも受け取っていません。