糖尿病

インスリンをやめられるか?

インスリンを

やめられるかどうか?

は、

ひとえに

インスリンの自己分泌が

どれくらい残っているか?

による。

 

 

あとは、

各種の抗体があるかどうか?

も影響する。

 

 

メジャーな抗体2つ、

GAD抗体

抗インスリン抗体

は保険適応で測定できる。

 

 

保険で検査できない抗体もあり、

自費で1~2万円するものもあり、

そちらは検査しきれない事も多い。

 

 

保険が効くGAD抗体と、抗インスリン抗体の2つは、糖尿病であれば必ず測るべき。

 

 

あとは保険が効かないので、経済的余裕がないと難しい。

 

 

インスリンを打っている期間は、

血中のインスリン(IRI)を測定すると、

打っているインスリンも測りこんでしまう。

 

このため、

注射したインスリンの影響が出ず、

インスリンの自己分泌のみを反映する

「Cペプチド(CPR)」

を測定する。

 

IRIやCペプチドについてはコチラ参照。

 

 

 

インスリンをやめられるかどうか?

の大まかな目安は、

Cペプチドの数値が

食後で2.0ng/dL以上

 

 

インスリン注射無しの状態なら、

食後のIRI 10以上だと

インスリン無し

過ごせる可能性がある。

 

 

これらは、

あくまで目安

なので絶対的な数値ではない。

 

 

 

各症例で他にも色々と加味して考える。

 

 

それ以下だとインスリンをやめるのはかなり厳しい。

 

もちろん、これらは

インスリンを無理矢理分泌させる

「SU剤やDPP-4阻害薬」

を飲んでいない状態での話。

 

 

 

食後Cペプチドが2.0未満でも「インスリンをやめる」希望を持つなら、

・食事は糖質徹底オフ・高タンパク食

・ナイアシン

・ビタミンD3(とビタミンK)

・ガンマオリザノール

をするとインスリンをやめられる可能性が増す。

 

 

 

ナイアシンの飲み方は藤川先生インタビュー参照。

 

ナイアシンは幅広く強い効果があるが、

ナイアシンフラッシュなどの副作用っぽい症状もすごく出る。

上記の藤川先生インタビューをよくよく読み込んでから内服を開始すべき。

 

 

 

ビタミンD3は1~3万IU。ビタミンKも忘れずに。

NowのDとKの配合カプセルをよく勧めている。

 

上記だと1日6カプセル。

 

ビタミンD3 1万IUに対して、

ビタミンK2のMk-7が、180mg〜360mg程度必要。

 

これも以前に書いたが、

ビタミンD3の大量摂取ではビタミンKが消費され不足する。

 

よく言われる

「ビタミンD過剰症」は「ビタミンK欠乏症」

ビタミンKを充分に摂れば

ビタミンD過剰症は起きない

 

上記のNowの合剤がDもKも入っているため間違いが起こりにくいし、売り切れにくい。

 

なお、ビタミンD3は以前にも書いたが、癌にも良い効果が報告されている。

 

17種類の癌に良いとの報告もある。

 

飲むなら、やはり1日1~3万IU。必ずビタミンKと一緒の飲むように。

 

 

 

ガンマオリザノールはコレ。

 

糖尿病でβ細胞の増殖を狙うなら、1日5錠(=300mg)。

 

空腹時の方が効果的。

 

以上、インスリンがやめられるか?について。

ABOUT ME
医師水野
内科医。2003年に医師免許取得(医籍登録)。 両親とも糖尿病家系。2度肥満だった自らの体の劇的な変化をきっかけに、糖質制限を中心とした治療を開始。 その後、糖質オフやビタミン・ミネラルなどの情報をブログ、Facebook、YouTubeなどで発信。 監修本「糖質オフ大全科 (主婦の友社)」が中国でミリオンセラーに。 著書は「糖尿病の真実~なぜ患者は増え続けるのか~ (光文社新書)」「1年で14キロ痩せた医師が教える 医学的に内臓脂肪を落とす方法(エクスナレッジ)」「薬に頼らず血糖値を下げる方法(アチーブメント出版)」、など。