データ・論文など

症例報告をネットでするとヤバい。

何度もあちこちで書いているが、

症例報告をネットでするとヤバい。

 

 

症例報告をネット上でする時には

匿名化

する必要がある。

 

 

これは、

医療法

という法律があり、

さらには厚労省の「医療広告ガイドライン」というもので

細かい所が規定されているため。

 

厚生労働省「医療法における病院糖の広告規制について」

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/kokokukisei/index.html

 

 

ネットでも「特定性」がある状態で「治療効果」を書くと規制に引っかかる。

症例報告は「治療効果」とみなされる。

 

症例報告するなら匿名化してないと規制対象。

 

 

 

病院名などを書くと「誘引性」がある、

という事でコチラも規制対象。

 

微妙に私のツイッターなどで病院名を出してないのもコレが理由。

本も所属に申し訳程度名前を最後に書いただけ。

本文には書いてない。

「誘引性」ないよアピール。

 

 

規制対象にならないためには、

「匿名で治療効果」か、

「医療機関名ありで治療効果載せない」か、

のどちらかになる。

 

「おいおい、水野、何で勤務先載せてないんだ?」

とかいうのはコレが理由。

 

「特定性」や「誘引性」が無いようにしている。

 

 

 

なお、個人名がある場合は「内科医」もアウト。

認定医や専門医と紛らわしいため。

「内科の医師」、「内科を診ている医師」ならOK。

 

 

 

なお、最近の規制強化の一貫として

 「医療機関ネットパトロール」 

というものができた。

医療広告規制に引っかかる場合にはここに通報する、というもの。

 

通報制度、そのものがコレ。

http://iryoukoukoku-patroll.com

 

 

という事で、実名かつ医療機関名を全面に出して、

症例報告をすると、

「特定性」も「誘引性」もあるのでモロに規制対象。

 

アウト。

 

2018年5月31日の厚労省検討会(第9回)で、

160件の違反があり、通報は74件あった、

とされている。

 

ガンガン通報される時代がやって参ります。

 

SNS何かも、医療機関名や特定性のある医師名が載ってると

「治療効果」はアウト。

 

 

 

以上、法令は遵守しましょう。

 

 

ABOUT ME
医師水野
内科医。2003年に医師免許取得(医籍登録)。 両親とも糖尿病家系。2度肥満だった自らの体の劇的な変化をきっかけに、糖質制限を中心とした治療を開始。 その後、糖質オフやビタミン・ミネラルなどの情報をブログ、Facebook、YouTubeなどで発信。 監修本「糖質オフ大全科 (主婦の友社)」が中国でミリオンセラーに。 著書は「糖尿病の真実~なぜ患者は増え続けるのか~ (光文社新書)」「1年で14キロ痩せた医師が教える 医学的に内臓脂肪を落とす方法(エクスナレッジ)」「薬に頼らず血糖値を下げる方法(アチーブメント出版)」、など。