コレステロールや動脈硬化

動脈硬化の因果関係、コレステロールの冤罪(えんざい)

 

よくある動脈硬化の誤解。動脈硬化の真の因果関係。

https://ameblo.jp/naikaimizuno/entry-12432116494.html

 

で、サラッと書きましたが、今回はそれのフル版。

 

 

なお、この「冤罪」部分は

2016年の神戸講演でもお話しています。

 

 

 

 

 

よくある誤解。 

「LDLが高いから血管が詰まる」というもの。 

 

図で書くと下記の誤解がある。

 

 

これは

「高いLDLの人」

と

「血管が詰まる」

というのが相関がある、というのが実際の所。

 

 

 関係性がある、

というだけで上記のような

因果関係ではない。

 

 繰り返す、

上記のような因果関係ではない。

 

 

LDLを高い人を追跡したら、血管が詰まった。 

だから、LDLが血管を詰まる「原因」だ。 

これが典型的な統計の「誤」解釈。 

 

関係性がある、という事を

そのまま原因と結果と間違えてしまう。

 

 

 

これが間違いというのはよく火事と消防士に例えられる。

 

 「火事の現場を調べると、消防士がいる確率が高かった」

 ↓ 

「火事は消防士が起こしている」

 

 コレである。

 

相関性は因果関係では無い。

現場にいるために犯人扱いされてしまう。

 

実際はご存知にように

消防士は火事を消そうとしているのである。

 

 

まさに、

冤罪(えんざい)

である。

 

 

 

コレステロールはまさにコレ。

 

 

 

実際には

血管の壁にくっついて

血管の壁の傷を治している

のがコレステロール。

 

 

単に血管を塞いでいるわけではない。

 

 

 

 

コレステロールの吸収を減らすだけ、

コレステロールを作るのを止めるだけ、

というのは、

動脈硬化が治るのも止めている事になる。

 

 

もちろん、高度の動脈硬化の場合には

コレステロールがいっぱいの状態では

炎症が起きまくっており、

どんどん身体は治そうと思って

コレステロールを作る。

 

 

そして、それが血管の壁にくっつく。

 

 

(プラークの破綻の話は、今回はスキップ)

 

 

で、

「すんごい炎症」

↓

「どんどん肝臓でコレステロール合成」

↓

「傷つきまくった血管にくっつく(傷を治そうとする)」

となる訳だが、

 

どんどん血管の壁にコレステロールがくっつけば

そのうちに血管は詰まってしまう。

 

 

 

これを防ぐためには

「強めの抗血栓薬」

と同時に

「血管の傷自体を治す対策」

が必要。

 

 

図で言えば、コレ。

 

 

 

「強めの抗血栓薬」

と

「コレステロールを下げる薬」

を使っていても

血管が詰まる(心筋梗塞や脳梗塞を起こす)という人がいる

のは

「血管の傷自体を治す対策」、

「炎症の大本をなくす対策」

が

全くされていない

ため。

 

 

そう、

原因放置

なのである。

 

 

 

薬で押さえつけているだけで

大元の原因がそのままでは

そのうちいつか無理が来る、

溜まりに溜まったツケを払う時が来るのは

至極当然の流れである。

 

 

 

 

と
いう事で、

血管傷つきまくっている人は

「強め」の抗血栓薬が必要になる事が多い。

 

強めの抗血栓薬無しでは、

血管が詰まる事がある。

 

 

以上、コレステロールの冤罪(えんざい)について。

ABOUT ME
医師水野
内科医。2003年に医師免許取得(医籍登録)。 両親とも糖尿病家系。2度肥満だった自らの体の劇的な変化をきっかけに、糖質制限を中心とした治療を開始。 その後、糖質オフやビタミン・ミネラルなどの情報をブログ、Facebook、YouTubeなどで発信。 監修本「糖質オフ大全科 (主婦の友社)」が中国でミリオンセラーに。 著書は「糖尿病の真実~なぜ患者は増え続けるのか~ (光文社新書)」、「1年で14キロ痩せた医師が教える 医学的に内臓脂肪を落とす方法(エクスナレッジ)」、「薬に頼らず血糖値を下げる方法(アチーブメント出版)」、など。