糖尿病、
特に
「1型糖尿病」
や、
「それに近い状態=インスリンが殆ど出ていない状態」
では、
重篤な乳酸アシドーシスを起こしやすくなります。
この重篤な乳酸アシドーシスの状態に対して
ビタミンB1のみで治療できるか?
というのが今回のお話。
結論から言いますと、
B1だけでは著効しません。
何例も診ていますが
B1だけでは全く改善されません。
また、乳酸アシドーシスは命の危険があるため、
すぐさまインスリン投与が必要です。
乳酸アシドーシスに対して、
インスリンなしでの治療は命を危険に晒します。
絶対にやめて下さい 。
また、各種チアミンだけでなく、
代謝不要なコカルボシキラーゼでも著効しません。
インスリンの作用不足が原因ですので、
インスリンの投与が必要です。
ビタミンB1は
インスリンの代わりにはならない、
という単純な結論です。
またインスリンだけでなく、
ブドウ糖も投与しないと
治らない場合もあります。
これはブドウ糖とインスリンで
細胞内のATP不足を解消しないと
乳酸の生成が止まらない、
という場合があるためです。
糖質制限をしている方は
インスリンやブドウ糖点滴なんてゴメンだ
と思っている方が多いかと思います。
しかし、
重篤な乳酸アシドーシスの場合は別です。
インスリン、
場合によってはブドウ糖も
投与が必要です。