フェリチンが
高すぎると危険かどうか、
について。
結論から言うと
これは正しくもあり、
間違ってもいます。
フェリチンが高いと
2型糖尿病
心疾患
動脈硬化
アルツハイマー
癌
などなど
のリスク高まるという話があります。
根拠となる論文はコチラ。
(読む必要はないです)
「フェリチンが高いと2型糖尿病と心疾患のリスク増加」
「フェリチンが高いと心疾患リスク増加」についてはさらにコチラ。
「フェリチンが高いと動脈硬化増加」(ドイツ)
「フェリチンが高いと動脈硬化増加」(フランス)
「フェリチンが高いと心筋梗塞リスク」
「脳内に蓄積した鉄がアルツハイマーのリスク」
他にも色々あります。
探せば探すだけ、
「鉄は危険」
という論文が出てきます。
で、本当なの?
で、この論文を書いた方々が見ている世界のみでいえば
これらは本当の事で、正しい
事となります。
ただし、それは
ほんの一面的な事
に過ぎません。
最近はこういう論文を見ると
むしろ、笑いが込み上げます。
そして、信じたままの人が
可哀想になります。
フェリチンに関して
肝心な基本事項があります。
炎症・細胞破壊(特に肝細胞)
↓
細胞からフェリチンが
血液中に漏れて出て来る
↓
血液中のフェリチンが増加
このような場合は、
炎症は細胞破壊が起こっており
心血管疾患のリスクが増えたり
動脈硬化したりします。
なので
炎症がある場合に限れば
炎症でフェリチンがあがっており
色々な病気につながります。
状況を限定すれば
上記の論文などは「正しい」
という事です。
しかし、論文などでは
「炎症などがあってのフェリチン高値」
と、
「炎症はないが鉄がしっかりある」
というのを
完全に混同
してしまっています。
ほんと、可哀想になってきます。
こういう誤解が
ゴマンとあります。
単純にLDLコレステロールが
高いと良くない、
というのもこのパターンです。
火事の現場にいたものが
放火犯に仕立て上げられる。
冤罪(えんざい)ですね。
上記の論文などは、
炎症・細胞破壊ナシ
かつ
フェリチン高値
で危ない、という論文ではありません。
そして、この炎症というのは
CRPが正常範囲
というだけの話では
ありません。
高感度CRPでも炎症なし
これが完全に良好な状態です。
CRPが正常範囲でも
高感度CRPで上昇があるなら
何らかの炎症があり、
血管などは障害されている状態にある
可能性があります。
で、まだ次へ続きます。
次回の前フリ。
・鉄はヘモグロビン(赤血球に含まれる色素)のためだけにあるのではない。
・統計論文はスルーで良い。
以上、フェリチンについて、でした。