今回は、「処方された鉄剤が飲めない」場合について。
鉄剤・鉄サプリは、何かに鉄をくっつけてある
人間が体内でエネルギーを作る上で必須とも言える「鉄」。
一方で、その鉄は剥き出しの形だと人体にとっては毒性があります。(剥き出しの鉄は、フェントン反応という有害な反応が起きます)
このため、鉄不足の時に摂る鉄分は「何か」にくっついた形で摂取する事になります。
医療機関で処方される鉄剤はクエン酸などの「小さい分子」しか鉄についていません。
つまり、割と剥き出しです。
市販のサプリや体内にある鉄は、「ヘム鉄」と言って、大きなタンパク質の中に鉄の原子が1つポツーンと入っているような状態です。かなり、大きなものにコーティングされているような状態です。
一方、鉄剤は剥き出しに近い状態です。
このため、胃への刺激が強く、胃がムカムカしたり吐き気がしたり、便秘や下痢をする事が割とあります。その結果、鉄剤が処方されたけど、飲めないという場合があります。
ただし、この処方の鉄剤も、実は、「普通の人」なら問題なく飲めます。
これは、なぜでしょうか?
鉄剤が飲めない原因は?
処方された鉄剤が飲めない人は
重度のタンパク質不足
があります。
処方された鉄剤が飲めないのは、重度のタンパク質不足!
胃も腸も、タンパク質で出来ています。
タンパク質不足があると、胃腸も弱った状態になります。
このため、タンパク質不足がひどい場合には、鉄の刺激に胃腸が耐えられません。
逆に、タンパク質不足を解消するにつれて、処方された鉄剤も飲めるようになっていきます。
タンパク質不足の解消には、ホエイプロテインを1日2回、少量づつから始めましょう。
店頭に売られているような添加物が多いホエイプロテインは避けておきましょう。
初心者向けなのは、味の種類が多い「ビーレジェンド」などです。
他にも、VALX、マイプロテインなどのホエイプロテインが有名です。
ただし、タンパク質不足の解消には、最短でも半年はかかり、通常は年単位の時間がかかります。
タンパク質不足の解消には年単位で時間がかかる!
なお、日本国内(特に店頭で)で売られている鉄サプリは「ヘム鉄」というタイプです。この「ヘム鉄」は、鉄の量が少なく、高価です。年単位で飲んでも全く鉄不足が解消されない例もあります。そして、こんなショボい鉄が売られているのは、日本だけ、です。
処方の鉄剤が飲めない時は、「キレート鉄」というタイプの鉄サプリがお勧めです。
世界では「キレート鉄」が標準です。単に「鉄サプリ」と言えば、100%キレート鉄の事を指します。日本だけが、ショボい「ヘム鉄」です。
こちらもご参照ください。
鉄と鉄不足のまとめ
こてつ名誉院長のブログ
https://ameblo.jp/kotetsutokumi/entry-12393160012.html
以上、鉄剤が飲めない、でした。