今回はインスリン抗体(=抗インスリン抗体)とその減らし方について。
インスリン抗体って?
インスリン抗体、聞いたことがあるでしょうか?
名前そのまま、インスリンに対する抗体の事で、インスリン抗体があるとインスリンの効きにムラがでたり、インスリンが効かなくなったりします。
インスリン抗体があると、インスリンの効きにムラがでたり、インスリンが効かなくなったりする。
単純に効かなくなるだけでなく、「いきなり凄く効いて血糖値が下がる場合もある」という何とも厄介な抗体です。
この「いきなりインスリンが凄く効く」というのは、インスリン抗体がインスリンがらポロッと剥がれる(離れる)時があるから、とされています。
インスリン抗体があると普段はインスリンが効きづらいが、急にインスリンが効いて低血糖になる事がある。
単に「インスリン抗体」と言った場合は、インスリン製剤の投与によって起こる「外因性のインスリン抗体」を指す場合が多いです。
「外因性の」というのは、体内のインスリンによって出来た抗体ではなく、体外からインスリンを注射した事でできた抗体、という事です。
インスリン抗体が出来る時は?
どういう状況で、このインスリン抗体が増えてしまうでしょうか?
それは、インスリンを沢山打っている場合です。
また、1型糖尿病の場合は、元々何らかの免疫異常があり自分で自分の膵臓にあるβ細胞を攻撃してしまっているために発病すると言われています。
インスリンに対しても繰り返し投与されていると「何らかの免疫異常」の関与もあり、次第にインスリンに対する抗体を作ってしまうことになりやすいのです。
まとめると、1型糖尿病で多量のインスリンを打っている場合がインスリン抗体陽性となりやすい状況です。
1型糖尿病で多量のインスリンを打っている場合がインスリン抗体陽性となりやすい。
ですので、1型糖尿病の方はこのインスリン抗体を、ぜひ測ってもらうと良いです。
1型糖尿病の方はこのインスリン抗体を、測ってもらうと良い。
インスリン抗体が陽性になったら?
インスリン抗体が陽性となり今使っているインスリンの効き目がバラつきが出てきた場合は、どうしたら良いのでしょうか?
他のインスリン製剤へ変更してもらいましょう。
今のインスリンに対しての抗体は、他のインスリン製剤へは影響がないかもしれません。
ですので、インスリン製剤を変更するとインスリンの効きが改善される場合があります。
とはいえ、この「インスリン製剤の変更」は問題の先送りに過ぎません。
根本的にいインスリン抗体に対処するには?
根本的に改善しようとした場合、糖質オフして、免疫機能を健全に保つことが大切です。
糖質摂取を続けた場合は、免疫異常が起きやすくさらにインスリン抗体などが増える事が予想されます。
また、インスリンを多量に打てば打つほど、インスリン抗体ができるリスクが増えると予想されます。
ですので、糖質オフでインスリンの打つ単位量も減らす事ができれば、インスリン抗体のリスクも減らせる可能性があります。
とはいえ、1型糖尿病ではインスリンの単位調節は非常に繊細です。
2型とは全く違う血糖値の上下があります。
1型糖尿病の方で糖質オフする場合は、必ず糖質オフに理解があり充分に経験のある医師の元で行なってください。
1型糖尿病の方で糖質オフする場合は、必ず糖質オフに理解があり充分に経験のある医師の元で行なう。
糖質オフ・スプラタスト療法
さらにインスリン抗体を積極的に減らすには、「糖質オフ・スプラタスト療法」が有効です。
「とある内科医」さんが症例報告もしています。
以上、インスリン抗体について、でした。