今回はてんかんに対するケトン食について。
ケトン食が保険適応になった!
「てんかんに対するケトン食」が2016年の春から「難治性てんかん」に対する「特別食」として保険適応になりました。
そこでケトン食のおさらいです。
ケトン食は「難治性てんかん」への効果が認められています。
日本小児神経学会の説明より。
以下、引用です。
ケトン食療法は糖・炭水化物を減らし脂肪を増やした食事で、脂肪が分解されてケトン体が体内で作られ効果を発揮します。
お米、パン、パスタなどはできるだけ食べないようにして、砂糖の代わりに人工甘味料を使用し、卵、豆腐、肉、魚主体の食事に食用油を添加し、食事中の脂肪:(糖+炭水化物+タンパク質)の比率(ケトン指数)を 3~4:1にします。
医師を通じて入手できる特殊ミルク(ケトンフォーミュラ)はいろいろな料理にも利用できます。
効果を高めるためにカロリーや水分を7~8割に制限する場合があります。
血中ケトン体をいかに高値にキープするか、という食事です。
実際に難治性てんかんに対してケトン食を実施している方では、ケトン体が高値の時はてんかん発作がほとんど出ない、という実例を聞きました。
しかし、糖質を摂ったりしてケトン体が減ってしまうと、てんかん発作が起きやすくなるようです。
取り扱いのある医療機関
では、どんな食事で、どの病院で扱っているのか。
ケトン食普及会
具体的にはここに詳しく載っています。
最後に、2017年4月からの変更についての厚労省の発表。
厚労省の発表
(11) てんかん食とは、難治性てんかん(外傷性のものを含む。)の患者に対し、グルコースに代わりケトン体を熱量源として供給することを目的に炭水化物量の制限及び脂質量の増加が厳格に行われた治療食をいう。ただし、グルコーストランスポーター1欠損症又はミトコンドリア脳筋症の患者に対し、治療食として当該食事を提供した場合は、「てんかん食」として取り扱って差し支えない。
ケトン体全般については宗田先生の名著をどうぞ。
また癌に対するケトン食の応用は、一般社団法人「ビタミン・ケトン療法会」のサイトをどうぞ。
以上、ケトン食について、でした。