糖尿病の病名がヤバいというお話。
糖尿病の診断基準はアル。
これは良い。
キッチリ決まっている。
1型糖尿病の診断基準。
これが、「無い」。
診断基準が無いのに、どうやってキッチリ診断できるのか?
答え「出来ない」。
基準が無いから。
そりゃそうだ。
診断基準がキッチリ出来るまで、
医師は各自の考えで診断する必要がある。
「1型糖尿病」という病名と診断、
そろそろ
どうにかした方が
良い。
現実の「1型糖尿病」の診断などについては
過去にまとめた。
糖尿病の病名がヤバいシリーズ、その2。
SPIDDMというものがある。
日本語では「緩徐進行1型糖尿病」という。
GAD抗体またはICAが陽性で、
診断時はインスリン分泌が残っているもの。
名前に「1型」とあり、1型糖尿病の1つのタイプとされる。
SPIDDMは、このように「インスリン分泌が残っている」状態。
それって、病態的には診断時は
まだ2型の状態という事。
これは治療的にも病態的にも、
1型糖尿病の一種とするのではなく、
2型糖尿病の一種とすべき。
つまり、
SPIDDMではインスリンは不要。
SPIDDMの「1型糖尿病」という部分に引っ張られて、
インスリン分泌が残っているのに
インスリンを打っている症例
が全国に多数ある。
だから、病名について、
今までLADAが良いとか、
分泌ゼロをゼロ型とか提唱してきた。
ただ、よくよく考えたら
もう全部の分類自体がイマイチ
だった。
という事で一旦、話を戻して、
SPIDDMに
いらない。
インスリンいらない。
インスリンが必要なのは、インスリン分泌が無くなって1型糖尿病化してから。
SPIDDMで、
やるべきはインスリン投与ではない。
SPIDDMは、
通常の2型糖尿病に
出来る。
すべきはインスリン投与ではなく、
糖質オフ・スプラタスト療法。
糖質をキッチリ控えて、
スプラタスト100mgを1日6カプセル飲み続ける。
ただし、年単位の内服継続が必要。
これでGAD抗体10くらいなら、3年程度で抗体が消える。インスリン分泌を残したままで。
で、コレが
現在、唯一の
SPIDDM治療法。
では、従来治療のように
SPIDDMの患者さんが
糖質アリでインスリンを打つとどうなるか?
免疫異常が出来やすい状態なので、
「インスリン抗体」
も出来てしまう。
インスリン抗体についてはコチラ参照。
そうなると、インスリンを打っても効きづらくなり、インスリンで血糖値が下がらなくなる。
本当に大変になる。
従来治療では、
インスリンがガンガン増え、
インスリン抗体もガンガン増え、
インスリンを打てども打てども
血糖値が下がらなくなる。
という事で、
診断基準が無い1型糖尿病。
2型糖尿病の病態なのに
1型呼ばわりするSPIDDM。
どちらも、ヤバい。
さらに、
インスリン抗体陽性については
>
病名さえ無い。
ヤバい。
1型糖尿病の分類など詳細についてリンクを再掲しておく。
以上のように、
治療に関しては、
「インスリンの自己分泌がどれだけ残っているか?」
と
「各種抗体が陽性かどうか?」
が問題。
これに即した病名が、
治療につながる病名。
という事で新しい分類、
作りました。
糖尿病の
「ABCi分類」
と言います。
2019年1月3日、発表です。
学会分類が変わるのを
待つ必要なんて
全く無い。
自分で分類して、
良くなる方法を見つけて下さい。
既に自分で学んで
さっさと良くなる時代です。
学会のガイドラインが変わるかどうか?
なんてやってる間に
2歩も3歩も先に行きましょう。
以上、糖尿病の病名とSPIDDM治療法でした。