なぜ肥満では、飢餓感があるのか?
なぜ肥満では、食べ過ぎるのか。
満たされないのか。
それは
「エネルギー不足」
があるから。
やっと核心に。
肥満では
「エネルギー不足」
があるから、食べたくなる。
正確に言えば、
「細胞内のエネルギー不足」
がある。
で、
身体全体で言えば
肥満は栄養失調。
コレ。
え?
肥満ってエネルギー余ってるから
体脂肪に蓄えるんじゃないの?
それはその通り。
その余っているエネルギーというのは、
ほとんどが「糖質」。
摂りすぎた糖質が、
インスリンの効果で、体脂肪となってしまう。
じゃぁ、栄養過多だよね、やっぱり。
それはその通り。
それと同時に栄養不足がある、という事。
「!!??」
そう、肥満で不足している事が多いのは
(1) タンパク質
(2) 鉄
この2つ。
タンパク質が不足するとどうなるか?
体の7割が水。
体の2割がタンパク質で出来ている。
つまり、体内で水を除けば最も多いのが
「タンパク質」。
これが現代の日本人ではめっちゃ足りてない。
超足りてない。
採血データで言えば、普通はアルブミンや、
コリンエステラーゼという数値で栄養を見る。
これさえ不足しているのは、
ご高齢で痩せまくっている場合くらい。
一方で、尿素窒素(BUN)という数値がある。
これが20以上が理想。
それ以下ではタンパク質不足の目安となる。
尿素窒素(BUN)は、
脱水や、腎不全などの病気でも上がってしまうので、
高いから即タンパク質いっぱいではない点にご注意を。
そういう他の要素がなければ、
タンパク質が足りてるかの目安になるのが、
尿素窒素(BUN)。
20以上が理想。
で、BMI 30超えの「2度肥満」だったり、
BMI 35超えの「3度肥満」の人でも、
10くらいとか、下手すると1桁しか尿素窒素がない、
なんていうのがザラにある。
ダイエット外来っぽい感じで受診する人も最近増えているので
尿素窒素を測定するが、
肥満の人はみんな尿素窒素が低い。
タンパク質不足がある。
タンパク質不足があれば、代謝もうまく回らない。
代謝の中心、エネルギーを作る中心の
「ミトコンドリア」
もタンパク質がなければ働けない。
代謝の活発さ自体が低下する。
脂肪が燃えない。燃やせない。
結果、痩せない。
そう、肥満の人にはこう言うべき。
食べろ!
食べるんだ!
タンパク質をっっ!!
ご理解いただけたかと思う。
肥満は栄養失調。
タンパク質が足りない。
何なら鉄も足りない。
さて、最近話題の
「脂質をいっぱい摂ってやせる」
というのが次回の話題。