現代日本では、リン過剰になりやすい条件が揃っています。というのも、リン酸塩が様々なものに含まれているからです。
では、なぜリンがそんなに使われているのでしょうか?それは食品添加物として「リン酸塩」が、4つの特徴を持っているからです。
(1)各リン酸塩の固有のpHと緩衝力
(2)キレートおよび封鎖作用
(3)多価アニオンとしての作用
(4)リン酸塩を形成する陽イオンの作用
こうして列挙すると「何を言ってるんだ?!」となるかもしれません。が、実際の用途を見ると何となく分かるかと思います。以下のものがリン酸塩の用途です。
↓
かんすい
膨脹剤
調味料
乳化剤(チーズ類)
イーストフード
pH調整剤
ガムベース
酵素
着色料(併)
保存料(併)
糊料(併)
アルコール製剤
日持ち向上剤
栄養強化剤
なんとなく分かってきたでしょうか。混ぜた状態をキープしたり、日持ちをよくしたり、などなどです。
このようにリン酸塩は、ビタミンCの分解防止、着色料など色素の変色の防止などに使用されます。非水溶性の物質の結晶化を抑えたり、分散させる効果もあります。それにより、マーガリンをはじめとした、乳化性食品の乳化剤としても使用できます。本来混ざらないものを「混ざったまま」にする作用です。また、タンパク質に作用して結着性や保水性を高めることで、食品を柔らかくしつつ食感を保つ作用があります。
「使う側」からすれば、「色々と便利」なので、広く使われています。なのに、「摂取する側」には、使われている事が殆ど知らされません。その結果、リンの過剰摂取につながってしまいます。