時々、話題になる「リンの過剰」。どのような健康への影響があるのでしょうか?骨、腎臓、心臓や血管、リン以外のミネラル不足などの影響があります。
今回は「ミネラルへの影響」について。
リン酸塩の一つ「重合リン酸塩(縮合リン酸塩)」は、腸から吸収されません。この「重合リン酸塩」は、ミネラルと結合する性質も持っています。このため、吸収出来ず排出される際に、腸の中でミネラルと結合してしまい、そのままミネラルも一緒に排出してしまいます。腸内で、リン酸塩がミネラルをぶん取ってしまう、という事です。これにより、本来は体内で吸収されるはずのミネラルが吸収されず、ミネラル不足になってしまいます。
日本人で特に不足しやすいのは、鉄、マグネシウム、亜鉛です。以下、サプリの例を挙げておきます。
<鉄サプリの例>
日本人女性は、殆どの方が鉄不足です(欧米は小麦粉に鉄添加が義務付けられていますが、日本は鉄添加無しのため)。男性でも鉄不足の母親から生まれれば、鉄不足になります。鉄不足があると、代謝が下がり、冷えやすくなります。食事で摂ろうとすると、1日に、レバー1〜3kgとか、ほうれん草や小松菜をバケツ1杯などが必要になり、現実的ではありません。ヘム鉄では、吸収率が低く、量も少なく、値段も高いため、意味がありません。キレート鉄を摂りましょう。
チュアブル錠(27mg/Tab)
NaturesPlus, チュアブル鉄、ビタミンCとハーブ配合、チェリー風味、タブレット90粒
¥1,896
カプセル(18mg/Cap)
NOW Foods, 鉄分, 18 mg, 120 ベジキャップ
¥1,249
カプセル(36mg/Cap)
NOW Foods, 鉄、成分量2倍、36mg、ベジカプセル90粒
¥1,462
【!注!】女性の場合はタンパク質のため36mgカプセルで胃部不快になりがちです。その場合は、27mgや18mgのものを選び、少量から開始しましょう。そして、肉・卵を増やし、少量からホエイプロテインを「朝と夕」に摂りましょう。ホエイプロテインは毎日必ず、「朝と夕」に摂るのがポイントです)
おおまかな目安は以下のようです。
生理のある女性:1日2つ(18mgカプセルは1日4カプセル)。閉経までずっと。
男性:1日2つ、3ヶ月で終了。
当然ながら、鉄不足が強い、出血性の病気がある、肝障害がある、などの場合には量を調整したり、やめる必要があります。特に、女性の場合、子宮筋腫、子宮内膜、卵巣嚢腫などがあると鉄欠乏が強い傾向があります。その場合には、適宜、量を調整する必要があります。
詳しくは、こちらをご参照ください。
↓
「鉄と鉄不足のまとめ(医師水野のブログ)」
<マグネシウムのサプリの例>
サプリについては、「高齢でない(=64歳以下)」「腎機能が正常」なら、1日1〜2カプセル。「高齢(65歳以上)」では要注意、腎不全ならMgのサプリ自体がNGです。
↓
Solaray, マグネシウム、200mg、植物性カプセル100粒
¥1,960
マグネシウムは「にがり(塩化マグネシウムが主成分)」で摂るのもアリです。ただし、苦いです。「にがり」は「高齢でない(=64歳以下)」「腎機能が正常」なら、1日20〜30滴が目安です。ネットで買うなら、品質が高めで初心者向けの「説明書」が付いており、「小分けボトル」もついているものなどを。
↓
亀山堂 マグネシウム 赤いにがり ドリンク 1L [ にがり & 専用小分けボトル20ml & 説明書付き ]
¥2,200
お風呂にマグネシウムを入れるのもオススメです。微量ですが、一応、経皮吸収されます。塩分濃度などが高くて身体が浮かぶ事で有名な、あの「死海」のものが効果高めです。
↓
[NICHIGA(ニチガ)] 死海の塩 Dead Sea Salt 〔塩化マグネシウム〕3.5kg 保湿 浴用化粧品 フレーク 着色料合成香料防腐剤無添加 TK1
¥2,897 (3,187 税込)
<亜鉛のサプリ例>
長期的(半年以上)に摂るなら銅入りのものを。(亜鉛が銅の吸収を抑えて銅不足になるため)
↓
1日2〜3カプセル
NOW Foods, L-OptiZinc、30 mg、植物性カプセル 100粒
¥1,081
亜鉛(モノメチオニン亜鉛):30 mg(=亜鉛元素6.3mg)
銅(アミノ酸キレート銅):0.3 mg
胃弱の場合は以下のものなどを。胃弱で多く摂れないので1日1〜2カプセル。
↓
California Gold Nutrition, 亜鉛-L-カルノシン複合体、ベジカプセル30粒
¥1,721