SPTという糖尿病の治療法について。
SPTって何の事?
SPTは「Spike Prevention Therapy」の略で、
糖尿病の食後高血糖を抑える事を主眼に置いた治療法です。
食後高血糖がヤバい。
↓
ならばそれを抑えれば良い。
というシンプルなコンセプトの治療方法です。
SPTは、
血糖値上昇の「スパイク(Spike)」を
抑制する(Prevention)、
治療法(Therapy)です。
以下に載せた私の講演によって、世界で初めて発表となりました。
(2015年2月25日)
SPT自体は、
インスリンの分泌能力がゼロではない糖尿病で
インスリン注射から内服薬への切替時の手法です。
なお、
「2型糖尿病でインスリン離脱」と書かずに
「インスリン分泌能力がゼロではない糖尿病で」
と書いているのには理由があります。
それはインスリン分泌能力が残っているのに
「1型糖尿病」と診断されて薬剤も
インスリン注射のみとなっている場合があるためです。
というのも、一般的な医師による治療では
「1型糖尿病」=「治療はインスリン注射のみ」
という治療方針である事が多いためです。
(ガイドラインや保険の適応疾患などの影響もあります】
インスリンの分泌能力がどれ位の残っているか?などは考慮されません。
本来は残っているインスリン分泌能力を活用して内服薬に切り替えられる状態であったとしても、です。
分泌能力がゼロの完全な1型と、
分泌能力が残っている2型との間に、
少ないながらも分泌能力が残っている「1.5型」のような病態があるのです。
この「1.5型」相当の糖尿病の状態では、
適した治療を行えばインスリン注射を減らせたり、避けられる事も
しばしばあります。
また、
「インスリン分泌能力が残っている症例」と
「インスリン分泌能力が完全にゼロの症例」とは
症状や治療法において、ほぼ別次元のような大きな違いがあります。
「1型糖尿病」とまとめて言うのは、
これらの本来は治療法が違っているべき病態が1つに混じってしまっており、
インスリン注射を過量に投与する事につながるため望ましくありません。
SPTは、
インスリン分泌能力がゼロではない糖尿病で、
インスリン注射からの離脱に有効な治療法
SPTではインスリン注射からの離脱のために
インスリン分泌を促進する薬剤を使うので
長期的にみると膵臓への負担がかかります。
内服で糖尿病が改善した場合は
インスリン・オフ療法へシフトすべきです。
SPTでインスリン注射から離脱したら
インスリン・オフ療法へ。
インスリン・オフ療法についてはコチラ。
![](https://mizunodoc.jp/wp-content/uploads/2019/08/91d3a2d20ad70c0c8db93597a7514243-320x180.jpeg)
当然ながら食事療法(蛋白脂質食・糖質糖質食)と併用すべきです。
SPTは糖質オフを含めた治療法です。
SPT動画、前編動画
では、「SPT前編」の動画をどうぞ。
国内の糖尿病患者さんは(講演当時)で720万人以上、
糖尿病予備群を含めると国民の6人に1人程度となっています。
また日本の糖尿病関連の医療費は、1兆2088億円という数値もあります。
国家レベルの問題です。
世界に目を向けると3億8670万人、糖尿病の方がいるとされています。
糖尿病を良くするという事は、人類への貢献となります。
従来型治療の限界
従来型の治療では、内服に切り替えできるインスリンの単位数は10単位程度とされていました。
それを乗り越えるのがSPTという治療法です。
SPTは王道的治療法
独自のサプリ?
使っていません。
承認が下りていないような新薬?
使っていません。
保険が効かない自費診療でお高い?
保険効きます。
このようにSPTは王道の治療法です。
何ら特殊な事はないのです。
SPTの考え方はシンプルです。
まずは食事が大切です。
従来型の食事療法の大前提、「炭水化物で6割のカロリー」は全く科学的根拠はありませんでした。(決定当時の平均的な食習慣から決めた割合、というだけ)
そして、炭水化物6割の食事は、
多量の糖質により、食後の高血糖を必ず起こす食事療法です。
糖尿病の方に、血糖値が上がる糖質を多量に摂るため、当然、血糖値が上がります。
高血糖、高インスリン血症の害は実に多様です。
これを避けるにはどうするか?
血糖値が上がる糖質、これを控えれば良いのです。
シンプルです。
糖質オフです。
そして血糖値が上がる事から色々な事が起こります。
その血糖値を上げないようにする事が大切です。
血糖値を180mg/dL以上にしない事が大切です。
インスリンをやめつつ、
180mg/dL以下にキープする方法、それがSPTです。
いよいよ後編です、SPTの内容について踏み込みます、という流れの
「SPT後編」があるんですが、治療効果や症例を含んでおり
特定性(医師が誰か分かる)がある当ブログやYoutube上では
「医療広告規制」の対象となるために公開できません。
医療関係の公開情報には医療法による規制があります。
その代わり、その後に様々な講演を行い、
「糖尿病治療のその先」
について説明しています。
関連する書籍が2冊、
関連する動画は4つ、
あります。
関連書籍2冊
SPTに関連した4つの動画
1つ目の動画:伝説の「糖尿病教室」
2つ目の動画:インスリンの真実
3つ目の動画:一生糖尿病にならない過ごし方
4つ目の動画:薬に頼らず血糖値を下げる方法
以上、SPTでした。