糖質オフな食べ物

高齢者の栄養と食事

今回は高齢者の食事について。

 

いきなり動画

 

このテーマに関しては、まさに高齢者ばかりいらっしゃる、
高齢者の施設からの要請で、その施設で行った講演があります。

入居されているご高齢の方の「ご家族」メインかな、と思っていたら
入居されているご高齢の方々もかなり出席されていらっしゃっいました。

そしてマイクなしでしたので、本番での話し方に気をつけている感じです・・・。
(ご高齢の方は耳が遠い・・・)

 

 

以降、文字で書いていきます。

 

 

序盤に結論:肉と卵を!

今回は結論から先に。

高齢になっても、肉と卵を食べましょう!

できるだけ、できるだけ多くっ!!!

 

高齢者こそ肉と卵を

 

手足が細いのに、お腹は出ている事が多い

 

私は医師になりたての頃には高齢者を専門にしており、
その後も高齢者施設への訪問診療や配置医をしていました。

その時、ご高齢の方々は、
手足が細いのにお腹まわりがかなり出ている方々が
とても多いことに気づきました。

本当にとても、とても多いのです。

100人以上いらっしゃる施設をみてもそうです。

これでは嚥下機能も落ちますし、
筋力もなく転倒しやすいですし、
高確率で骨粗鬆症になっています。

転倒して骨折すれば、即寝たきりがあり得ます。

 

なぜ腹回りが太いのに、手足が細いのか?

 

これは完全に高糖質・低タンパク食の影響です。

そういう方に食事の内容をよく訊きます。

すると、筋肉の元となるタンパク質が少なく、贅肉の元となる糖質が多いという食事内容です。

要するにコメがメインで、その他は少し。

何だったら甘いおやつは食べます。

 

解決策は?

これを改善するには1つです。

動物性タンパク質を摂りましょうということです。

たったこれだけで改善が見込めます。

肉と卵が最強です。

 

肉と卵が至高にして最強。

 

ご高齢なると高血圧の方が多いので、チーズを控えるべき方もいます。

魚は植物性のものよりは、身につきますが、肉や卵には劣ります。

 

ただし、タンパク質不足が強いと、肉も卵も受け付けません。

 

その場合にはプロテインを活用すると改善が見込めます。

少量を頻回に摂取すると良いでしょう。

 

肉も卵も無理なら、
プロテインを少量頻回に

 

 

ただし、ご高齢になると食事の好みも固定されていたり、
認知症があり糖質ばかり摂りたがったりされるので、
ご本人に合わせた「動物性タンパク質の摂取」が望まれます。

 

せめて食べ順の変更を

コメ・メン・パンをやめられればベストですが、ご高齢な方には難しい事が多いです。

ですのでせめて、食べ順です。

通常、「食べ順」といえば、野菜が最初で・・・となりますが、
ご高齢の方向けの食べ順は違います

最初に動物性タンパク質を食べて、
次に野菜など、
最後に炭水化物を、
というのがご高齢の方向けの食べ順です。

最初に、動物性タンパク質でお腹を満たすのです。

 

最大の落とし穴、豆類

 

「植物性が体に良い」という「主食を食べましょう」と同様の刷り込みが私達にはされています。

ですが、これは大間違いです。

基本的に動物性のものの方が健康的です。
(例外はもちろんあります。ココナッツオイルなどは色々と良い効果があります)

 

植物性のものが身体に良いというのは大間違い
ご高齢の方こそ、肉と卵を。

 

中でも最大の落とし穴は豆類です。

豆類は、植物性であまり筋肉になってくれないので、むしろ控えるように言っています。

豆類を摂るなら、納豆を1日1パックまでにしましょう。

それ以上だと、さらにやせたり体力が低下したりします。

 

豆類をどうしても摂りたいなら、
納豆を1日1パックまで

 

ご本人には細かい説明は難しいですが、
ご家族の場合は蛋白脂質食A4説明書もご活用ください。

蛋白脂質食の説明書!蛋白脂質食(タンパク脂質食、PF食、PFD)というものがあります。 その説明書が今回の記事。 今回の改訂(2...

 

以上、高齢者の栄養と食事でした。

ABOUT ME
医師水野
内科医。2003年に医師免許取得(医籍登録)。 両親とも糖尿病家系。2度肥満だった自らの体の劇的な変化をきっかけに、糖質制限を中心とした治療を開始。 その後、糖質オフやビタミン・ミネラルなどの情報をブログ、Facebook、YouTubeなどで発信。 監修本「糖質オフ大全科 (主婦の友社)」が中国でミリオンセラーに。 著書は「糖尿病の真実~なぜ患者は増え続けるのか~ (光文社新書)」「1年で14キロ痩せた医師が教える 医学的に内臓脂肪を落とす方法(エクスナレッジ)」「薬に頼らず血糖値を下げる方法(アチーブメント出版)」、など。