ケトン体

ケトン体が少ない時

今回はケトン体が少ない時、というお話。

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助手くん
助手くん
ハカセ、ケトン体は多いと身体にいいんだよね?
ハカセ  
ハカセ  
その通り!インスリンきっちり働いている間なら、ケトン体が1万近くあっても元気いっぱいじゃ!

 

ケトン体が少ない、その原因は2つ

 

ケトン体が少ないのには原因が2つあります。

(1)血中インスリンが多い

(2)脂質不足

 

以下、説明していきます。

 

 

血中インスリンが多い

 

血中インスリンが多いかどうかは、医療機関でのみ測定できます。

今のところ、インスリンの簡易測定器はまだありません。

血中インスリン濃度は、糖尿病の方は保険適用があり、保険で測れます

とはいえ、糖尿病があったとしても3ヶ月に1回程度しか保険は通りません。

 

糖尿病がない方は自費になります。他の項目と一緒に測るなら、プラス1500円程度。

あまりないと思いますが血中インスリンのみ測るなら、少なくとも3000円程度かかります。(実費が3000円程で、自由診療なので医療機関によって価格は異なります)

 

インスリンが多いには3つのパターンがあります。

・インスリン抵抗性が高い(=インスリンが効きづらい状態。肥満など。

糖質の摂取後

・インスリン分泌異常症(インスリンを出す腫瘍など)

 

 

脂質不足

 

これは主にやせている方です。

こちらの前記事もご参照ください。

痩せてる人の「優先順位」今回は、痩せてる人の「優先順位」というお話。 関連記事はコチラ。 https://mizunodoc.jp/archives...

 

太っている方は皮下脂肪や内臓脂肪があるため、脂質が体に蓄えられており基本的には脂質は不足しません。有り余っています。

 

一方で、痩せている方は蓄えがありませんし、食事でも脂質摂取が圧倒的に足りない場合がほとんどです。

 

さて、ケトン体は脂質から作られます

 

BMI 20以下の方でケトン体が少ない場合は、現在の脂質摂取量の3〜4倍くらい摂るとケトン体が増えるパターンを多く見かけます。

2倍ではないですよ?
3〜4倍です
それだけ脂質が不足しています

あとは他に何かの病気がひそんでいる場合もあるかもしれません。

他に症状などがある場合には、医療機関をご受診ください。

 

以上、ケトン体が少ない、という話でした。

ABOUT ME
医師水野
内科医。2003年に医師免許取得(医籍登録)。 両親とも糖尿病家系。2度肥満だった自らの体の劇的な変化をきっかけに、糖質制限を中心とした治療を開始。 その後、糖質オフやビタミン・ミネラルなどの情報をブログ、Facebook、YouTubeなどで発信。 監修本「糖質オフ大全科 (主婦の友社)」が中国でミリオンセラーに。 著書は「糖尿病の真実~なぜ患者は増え続けるのか~ (光文社新書)」「1年で14キロ痩せた医師が教える 医学的に内臓脂肪を落とす方法(エクスナレッジ)」「薬に頼らず血糖値を下げる方法(アチーブメント出版)」、など。